茶、美、くらし

お茶と食事 余珀 店主。お茶、日本の美、理想のくらしを探求中

松下竜一「豆腐屋の四季」

「涙がちょちょぎれるわよ」と言いながら

常連さんが貸してくださった。



貧しい豆腐屋の青年が綴る青春の記録。

毎日毎日豆腐を作り、歌を詠む。

生活の中の人間のかなしみ。

悲しみと愛しみ。



「私はすでに知っている。悲しみや怒りですら、それを詠いとらえて、幾十度も口につぶやくとき、すでになにかしらいとしいもの、愛みたいなものに変わっていることを。

   そうだ! 私にも煮つめてみたら、歌の定義がひとつあったのだ。ーー詠うとは、愛することなのですね。」



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